山の花環

f0039021_21161878.jpg本とスーパーマーケット。とてもこれなしでは旅行は楽しめない。今までいろんな国へ旅した時のお楽しみは、なんといっても本屋とその土地のスーパーに行くこと。このふたつは私の旅では切っても切り離せない。

その土地のスーパでは、国の庶民レベルでのおおよその食生活、物価、そしてもちろんおいしいものが「あら、こんなものが、あんなものが、へー、これ何?!」と、いろいろ文化的発見できて楽しい。そして本屋もまたしかり。

クロアチアの南に位置する、日本では馴染みのないモンテ・ネグロという国。この聞いたこともないような、おとぎ話にでも出てきそうな名前の国は、その名前の通り、黒っぽい山々に囲まれてひっそりと今でも伝統的な生活で存在しているのだそう。モンテ・ネグロでは今も伝統楽器に合わせた昔ながらのストーリー・テリングが行われ、そうやって人々は物語を受けつぎ、いろんなことを学んでゆくのです。そのモンテ・ネグロ古典文学の巨匠といわれるペトロビッチ・ニェゴシュが、およそ150年ほど前に書いた『山の花環』という本が、去年に日本語訳出版されました。この『山の花環』はモンテ・ネグロでは子供から大人まで広く読み継がれていて、私もぜひ読んでみたいのだけれど、残念ながらいまだにこの本自体、お目にかかったことがない。本の出身国同様、どこかの本屋の奥にひっそりと、存在しているのかも。

そしてクロアチアの本事情はといえば・・・。

それは、本屋がとても少ない。首都ザグレブの中心街でも、ちょっとした小さな本屋は何軒かあっても、ニッポンやNYの何階建てにもなるビルの本屋とはまったく比べ物にはならないし、各種の英字の本の種類もけっこうお粗末というか、特に気になるような本は置いてないかな。本の数もぐ少なく、これにはとてもがっかりしてしまった。しかし、そのクロアチア、春先にこんなキャンペーンを行った。とある新聞社が「新聞一巻につき、本一冊をおまけにつけます。」と。値段はもちろん普通の新聞よりは高いけれど、本一冊を買うよりははるかに安くて、毎週のおまけの本は数ヶ月間の世界の有名な著書シリーズになっている。なるほど、こうすれば、本も新聞も両方売れるし、出版社はいうことなし、ということか。

その反対にクロアチアのお隣の国、セルビアの首都ベオグレードには本があふれていている。たくさんの欧米の本がセルビア語に翻訳されて、そのおこぼれをクロアチアが受け取っているような感じかもね。クモンテ・ネグロやセルビアではロアチアに比べると、農夫でも学のある人が多い。やはり本のなす技はすばらしい・・・・。本を読もう!
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