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愛すべきおっちゃん。



「ヒロシィ~、マッ!ヒロシィ~、マッ!」

表通りで呼びかけられた。誰がヒロシじゃ(笑)。また若者の冷やかしかいな? やれやれとそれでも振り向くと、店の階段に腰掛けた人のよさそうな笑みを浮かべたおっちゃん、と年若いおにいさんだった。おっちゃんの笑顔に悪意はまったく見えない。それならこちらも笑顔で参戦。

「ちゃうで、広島ちゃう、京都〜!」
「お~、キョトかぁ。ヒロシィマ、ヨコハァマ、ナガサァキ、ベ、おれっち、20年前までなんども日本に行ったことあるよ。」

あ、港街ばっかり。船乗りさんだ。

「そっ、船の料理人やってん!」

そうほほえみと逞しい腕の大きな親指を空に向かってGood!サイン。とびっきりの笑顔で決めてくれたおっちゃんは、今はこの町のレストランの主人だそうだ。いいなあ。こういうおっちゃんに弱い。

「おい、ほら、二人一緒のもね!」

とカメラを隣のおにーさんに頼むおっちゃんの手招きに引き寄せられると、ぐゎしっ! むぎゅっ! わーーーっ! ぶっっっちゅうぅぅぅぅぅ~~~っ。ほっぺに熱烈キス! わははっ、どもども。ま、その劇的瞬間の一枚は秘蔵ってことで。


ストンの町にて。
(たまには若いおにーさんにももてたいかも・・・笑)


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