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やさしいライフ・スタイル

写真は冬眠中なので、久しぶりにクロアチアについて少し書いてみました。

エルサレムに住みながら、仕事とちょとした息抜きとを兼ねて年に何度か東ヨーロッパのクロアチアへ訪れます。旧ユーゴスラビアのこの国は、日本では忘れられかけた、やさしい時間が流れている。バスや電車は時間通りには走らず、通りのオープン・カフェはいつも賑わう。会社勤めのOLも上司も、仕事の打ち合わせはオフィスの角のオープン・カフェで。そして打ち合わせの後は、またまたオープン・カフェでカプチーノでちょっと一息。そんな楽しみ方を知っているクロアチアのライフ・スタイル。

日本でもクロアチアでも、世界中の女性にとって、結婚や出産は大きな人生のターニング・ポイント。結婚したら専業主婦になる?いやいや、結婚後もバリバリ働きたい!でも子供だって一人くらいはほしいけど・・・。そんな女性たちにとてもやさしい結婚と出産スタイルのクロアチア。

シングル・マザーや核家族がもてはやされている欧米の中でも、クロアチアはまだまだ伝統的な生活様式が保たれている。息子たちは結婚後も家を構えずに両親との同居が多く、でも日本のように「嫁姑の立場」がはっきりとあるわけでもないから、お嫁さんもそれほど気兼ねせずに同居暮らし。そして、姑さんのサポートがあるから、家事も気にせずに仕事だって続けられる。仕事を終えて家に帰れば、姑の準備してくれた食事が待っている。夫もそれで文句なし。妻が幸せであれば、それが夫の幸せ。勿論、母親と妻のちょっとした口ゲンカの間に挟まれることもある。ああ、クロアチアの男もつらいなあ。

そして妻が妊娠し臨月になったら、出産にあたり何かあっては大変と、臨月の一ヶ月間、妻はお気楽産院暮らし。夫はイソイソと妻に会いに病院に通う。そして産後の有給産休は一年間。なんだったら妻の代わりに夫が産休をとってもいい。妻が産休を取るなら、その後ゆっくりと二年間の休みを取ってから復職するなんてこともできる。妻の職場もそれを心得ているから、あまり気兼ねすることもない。こんなに女性にやさしい国、クロアチアって、いいなあ。
by adriatic-sea | 2006-01-13 23:59 | ホリダシモノ